●●●清明山●●●
【晴明神社】
晴明神社の晴明とは、平安時代の有名な陰陽師、安倍晴明です。
神社のあちこちには晴明桔梗と呼ばれる星形の桔梗が結ばれており、神社らしからぬ異様な
雰囲気があります。
安倍晴明は987年、尾張国狩津荘上野邑に移り住みました。
それまでこのあたりはマムシが多く村人は困っていたのですが、晴明の力によってその後は
マムシがいなくなったと言われています。
小説やドラマで安倍晴明が取り上げられるようになり、近年は千種区だけでなく名古屋市外
からも晴明神社に若い女性が多く訪れるようになったようです。
妖怪使いで怖いイメージもありますが、恋愛成就の神としても知られているからでしょう。
【安倍晴明】
晴明神社は今でこそ整備されていますが、かつては祠があっただけでした。
戦前の清明山一体は陸軍用地で、このあたりで兵士は演習を行っていたのですが、この祠が
邪魔となっていました。
そこで兵士が祠を移動させたり塚の一部を壊したところ、原因不明の高熱にうなされたため、
それ以降は祠を大切に扱ったとのことです。
そして戦争が終わった後、今度は県営清明山団地を建設することになりました。
塚を壊し祠も移動させてしまいますが、この工事中に作業員が亡くなる事故が2回も起き、
工事関係者が地中を掘ると地中から石碑が見つかりました。
石碑には何も書かれていなかったのですが、和紙で拓本すると「安倍晴明」という文字が
浮かび上がったとのことです。
そしてその後、現在の社殿が建てられたのです。
【永弘院】
永弘院は東海四十九薬師霊場第二十八封じ所となっているお寺です。
東海四十九薬師霊場とは、三重県の名張市にある福成就寺をスタートとし、愛知岐阜静岡を
巡る薬師巡礼の霊場です。
お薬師さまを巡礼すれば病気が癒され身も心も安らかになるそうです。
【八坂社】
永弘院のすぐ隣には上野天満宮の社のひとつ、八坂社があります。
西にある愛宕神社も同じく上野天満宮の社のひとつで、八坂社は厄除け、愛宕神社は防火と
雷を防ぐ神様として信仰されています。