名古屋市の千種区にある寺や神社について詳しく解説するサイト『名古屋市千種区の寺・神社』

●●●覚王山●●●

【日泰寺】

日泰寺の周辺には八十八ヶ所霊場が設けられています。
日泰寺の歴史は比較的浅く1904年の建立で、タイ国王から釈迦の遺骨である舎利が寄贈
され、それを祀るために日泰寺は建立されました。
覚王は釈迦を表す言葉で、日本とタイの友好を願って「日泰寺」と名づけられました。
ここはどの宗派にも属さない日本仏教全体の寺院という位置付けになっています。
日泰寺の山門には1989年に完成した大きな像が並んでいます。
左が釈迦の弟子の中で最長老、釈迦が亡くなった後には仏教を率いて仏教第二祖となった、
迦葉尊者です。
右が釈迦の従弟で釈迦に二十余年仕え、その最後を看取った阿難尊者です。
この山門をくぐると五重の塔と本堂が見えてきます。
敷地は広大で、名古屋の土地柄なのかお寺の中に車で入ることができます。
日泰寺の前には千体地蔵堂があります。
普段は扉を閉められていますが21日の縁日には開帳され、堂の中には数多くのお地蔵様が
祀られています。

【鉈薬師】

鉈薬師は1669年、明国のラストエンペラーとも言われた帰化人張振甫が現在の永弘院で
ある上野村陽光院にあった薬師堂をここに移して建てたものです。
振甫は尾張藩で医療にも携わっていたことから、医王堂とも呼ばれます。
堂内には薬師仏のほかにも、鉈彫りで有名な円空作と伝えられる脇侍の日光月光の二菩薩、
守護神の十二神将の像が安置されています。
円空の鉈彫りとは、鉈一本で全てを彫ったことから鉈薬師と呼ばれるようになったそうで、
日泰寺の縁日に合わせて毎月21日に開帳されています。

【四観音通】

鉈薬師から北に歩くと四観音住宅があります。
その名はここを通る道、四観音通に由来します。
四観音とは荒子、甚目寺、笠寺、竜泉寺の4つを指します。